ニューロン応答と確率の関係のモデル5種類 取り急ぎメモ

先日紹介した「皮質の自発活動が内部モデルの環境への最適化の証拠を明らかにする」
という論文の著者らは、「ニューロン応答は事後確率に比例したサンプリング」だと
考えているようです。
ニューロン応答と確率の関係のモデルには他にもいろいろあります。
私の知っている5つを取り急ぎ並べておきます。

1.サンプリング(スパイクが周辺事後確率に従って発生)
Berkes, Fiser など
r ~ BEL(x) = βΣ_{h/x} P(h|i)

2.平均発火率が周辺事後確率
[Rao 2005], Chikkerur, Deneve?
r = BEL(x)

3.平均発火率が Belief revision (max-product)アルゴリズム の BEL*(x)
Litvak, Ichisugi
r = BEL*(x) = βmax_{h/x} P(h|i)

4.平均発火率が最尤推定値
Olshausen の sparse-coding, [Rao and Ballard, 1999] の predictive-coding
r = argmax_x(BEL*(x))

5. PPC(probabilistic population codes)
Zemel, Dayan, Pouget
ri|s ~ Poisson(fi(s))
(私は理解してません。記法は
http://pillowlab.cps.utexas.edu/~pillow/slides/compNeuroJC_11sum_Berkes_SamplingHypoth.pdf
より。)

1と2は単一ニューロン応答として観察されるものは「全く同一」です。
(ただしポピュレーションの応答では違いがあります。)
また、2と3は定性的に似たものになると思ってます。

先日紹介した論文は、1を支持する内容であるものの、
2および3の可能性も排除されるわけではないと思います。


なお、サンプリングと PPC については下記論文の Table1 で比較されています。
これを見る限り、 PPC はかなり有望さに欠けるようです
J. Fiser, P. Berkes, G. Orban, M. Lengyel,
Statistically optimal perception and learning: from behavior to neural representations. Trends Cogn. Sci.14, 119 (2010).
http://www.bio.brandeis.edu/fiserLab/data/papers/Fiser_probLearnRev_TICS10.pdf

ニューロン応答とベイジアンネットの関係のサーベイとしては、
こちらも詳しいです。
(注意と事前分布の関係については触れていないのが残念。)
Timm Lochmann, Sophie Deneve
Neural processing as causal inference
Current Opinion in Neurobiology
Volume 21, Issue 5, October 2011, Pages 774-781
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0959438811000869


なお、私が支持するのは3です。
BEL*(x) は belief revision で高速に計算できるから、というのが一番の理由です。
1も完全には捨てきれないですが。

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