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ベイジアンネットでバインディングが実現できるか?

脳とベイジアンネットFAQに、2項目追加しました。

Q: ベイジアンネットで変数バインディングが実現できますか?ベイジアンネットでポインタが実現できますか?

人間の脳は計算機のような記号処理も行えますが、記号処理のためには、変数に値を一時的に代入したり参照したりする機能が必要です。計算機はポインタ(アドレスレジスタ)を持っているのでそれが実現可能です。一方、脳内の神経回路は短時間につなぎ変わることはないが、それでも変数バインディングが実現できるのか、というのが人工知能研究者からよく受ける質問です。

計算機も固定した論理回路で構成されているにも関わらずポインタを実現しています。それはデータバスとアドレスバスを持っているからです。

では脳の中にデータバスとアドレスバスはあるでしょうか。少なくとも視覚野にはそれっぽいものがあります。いわゆる what pathway と where pathway です。 [Rao 2005] 等のモデルが示すように、 what pathway と where pathway の機能はベイジアンネットでも実現可能です。ただし、短期記憶を持つベイジアンネットの特定の場所に対して値の読み書きができることを示した研究はまだないと思います。(たぶんやればできるでしょう。やってみたい方はご連絡ください。)

神経科学者からは「視覚のバインディング問題が解決できますか?」という質問をよく受けます。変数バインディングが実現できれば、視覚のバインディングも同じ機構で実現可能だと思います。


Q: loopy belief propagation/revision は振動しやすいのでは?

loopy BP (loopy belief propagation)とは脳のような「 loop のあるベイジアンネット」に確率伝播アルゴリズムを適用する、近似解法の1つです。 loopy BP は収束性が保証されず、振動する可能性があります。

生物にとっては対象を常に認識できる必要はありません。収束性の保証されていない認識アルゴリズムであっても、コストが低ければ、トレードオフの結果それを採用する可能性があります。

とはいえ、振動してばかりで何も認識できないと生物は生き残れません。 loop BP ができるだけ振動しないようにする何らかの工夫を脳は持っているかもしれません。

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