注意の影響は上位領野から下りてくる

viking さんのブログで紹介されている論文が、以前私がブログに書いた「視覚野に「注意に相関するニューロン」が見つからない理由」とすごく関係しています。

「腹側視覚経路における注意の効果の逆方向伝播、復帰抑制は静的な視覚探索においては生じるが動的な場合では必ずしも生じない - 大「脳」洋航海記」
http://www.mumumu.org/~viking/blog-wp/?p=3771

その関係する論文はこちら。

A backward progression of attentional effects in the ventral stream (Buffalo EA, Fries P, Landman R, Liang H, Desimone R, Proc Natl Acad Sci U S A. 2010 Jan 5;107(1):361-5)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20007766

この論文の結果を踏まえると、視覚刺激と注意の情報は、下記の順序で融合・伝播していくようです。

「視覚刺激の情報」->V1->V2->V4->「注意と視覚刺激の情報」->V4->V2->V1

これは私がブログで予想していた情報の流れと整合性があります。
視覚刺激が提示される前から注意を向けているのに、下記のようにならないのは、本来は大変不思議なことだと思います。(この不思議な現象が、近似確率伝播や近似 belief revision で再現できると予想しています。)

「注意の情報」->V4->V2->V1->「注意と視覚刺激の情報」->V1->V2->V4

一方で、私がブログで「存在しない」と予言していた「視覚刺激がなくても注意に相関するニューロン」が、 V4 にあることが報告されています!!

"In the present study, we found attentional effects in a few V4 cells just before the onset of the visual response in the blocked-trials task"

ただし、少数かつ注意の影響は弱く、V1, V2 に影響を与えるほどではない、とのこと。
むしろ私のモデルからの予言と整合していると言えるんじゃないかな?


なお「予言」などと偉そうなことを言ってますが、私のブログより前に、この論文は出てます。(^_^;)